施政方針(令和5年度)

先般4月の町長選挙におきまして、多くの町民の皆様からご信任を賜り、今後4年間、町政の重責を担うことになりました。
つきましては、令和5年第2回定例会の開会に当たり、町政運営に対し、所信の一端を述べさせていただきます。

現在、日本は急速に少子化が進んでおり、2022年の国の出生数は80万人を割り込むなど、我が国は、「社会機能を維持できるかどうかの瀬戸際と呼ぶべき状況に置かれている」とまで言われております。子ども・子育てへの対応は、待ったなしの状況であり、先送りの許されない課題となっています。五霞町においても昨年度1年間で、出生した子どもの数は23人で、コロナ禍以前の5年前と比較して約3割減少しているなど、少子化に歯止めがかかっていない状況でございます。

また、高齢化につきましても、五霞町も例外ではなく、今や3人に1人が高齢者となっています。
この度の選挙にあたり、多くの住民の方からお聞かせいただいた率直なご意見の中でも、このままでは、五霞町の将来が心配だとの声が数多くありました。

幸いなことに、五霞町は都心から約50キロメートルに位置し、首都圏中央連絡自動車道や新4号国道が通る交通の要衝であるという地の利があります。こうした特長や豊かな自然を背景に、6つの工業団地や原宿台の住宅地造成など、これまで五霞町は成長・発展を遂げてまいりました。引き続きこの特長を活かし、さらに発展させるとともに、小さい町だからこそできる五霞町らしさを発信し、住民、企業、行政が一体となり、「住み続けたい、住んでみたいと思える魅力のあるまち、誇りの持てるまちづくり」を実現するための施策を積極的に展開してまいりたいと考えております。

その具体案として、今回の選挙で私は5つの約束を掲げました。この約束を、これからは町長として目指す目標や方向性としてお示しし、実現してまいりたいと考えております。

まず、約束の1点目が子育て支援の充実です。子は社会の宝であり、社会全体で子育てする機運を醸成していくことは、五霞町だけでなく、日本のためになると考えています。子どもを安心して産み育てられるよう、切れ目ない支援をすることが必要です。そこで、子育て世帯への経済的支援として、保育料の無償化を実施してまいります。

2点目が健康長寿と福祉の充実です。高齢者がいつまでも社会との繋がりを保ち、健康寿命を延ばすことによって、住み慣れた地域で、いつまでも過ごせるように1人1人にあった支援を進めるとともに、地域包括支援センターと連携し、高齢者の見守りや居場所づくりを促進してまいります。

3点目が新たな産業の振興です。町内で生産された農産物の高付加価値化と、道の駅ごかを拠点とした新たな地域活性化を検討してまいります。また、優良企業の誘致促進については、人口増や賑わいの醸成につながる、商業・工業を中心に幅広い業種を視野に入れ、地域活性化に寄与するような企業誘致ができるように、新たな開発地の整備に取り組んでまいります。さらに移住定住支援につきましては、今年の2月に発足した移住・定住推進プロジェクトチームに関係課が連携できるようセンター機能を持たせ、移住定住に結びつく施策を全庁的に推進してまいります。

4点目が未来を拓く子どもたちへの教育の充実です。来年度に東・西小学校が統合し、五霞小学校が開校するのに併せて、子どもたちへの教育を充実させるため、小中一貫教育の体制を整えてまいります。
中学校では、校舎建築後約20年が経過しており、経年劣化による損耗・機能低下が見受けられることから、機能回復工事を実施し、教育環境の改善を図ってまいります。
また、新しい時代に生きる子どもたちは、情報化社会の中で生きる力を備える必要があり、情報活用能力の育成は必要不可欠です。情報及び情報技術を適正かつ効率的に活用し、言語能力・問題発見・解決能力等を育むため、学習活動の充実を図ってまいります。

5点目が安心・安全、災害に強いまちづくりです。災害時に対応できる役場庁舎を含む公共施設のあり方を検討していきます。中でも役場庁舎は、建設から60年が経過し、建物や設備の老朽化が進んでいることから、早期の建て替えが必要と認識しております。住民の皆様等のご意見も伺いながら、早期供用に向けて進めてまいります。また、上下水道については、人口減少に伴い使用量の減少や施設の老朽化など経営環境が厳しさを増してきていることから、持続可能な事業運営を図るため、上下水道の広域化を推進してまいります。

続きまして、補正予算について申し上げます。

ご承知のとおり、令和5年度の当初予算につきましては、町長選挙が控えていた事から、一般会計においては、人件費や公債費等の義務的経費、さらには、住民サービスに及ぼす影響を勘案し、継続事業を中心とした骨格予算として編成しておりました。

従いまして、今回の補正予算は、私にとりまして政策を盛り込む最初の予算であり、先に申し上げましたとおり、地の利を活かした「住み続けたい、住んでみたいと思える魅力のあるまち、誇りの持てるまちづくり」を実現するための肉付けを行い、本予算として編成した次第でございます。また、編成にあたりましては、国の補助金等を積極的に活用し、限られた財源の重点的かつ効率的な配分に努めたところです。

このようにして編成した6月補正予算の規模は、一般会計で2億3,002万1千円となり、当初予算の54億3,000万円を合計すると、56億6,002万1千円となり、予算の伸び率は、前年度当初予算に比べ、31.6%の増となります。公営企業会計におきましては、水道事業会計で27万3千円の追加補正となります。

一般会計と公営企業会計を合計した、補正予算は2億3,029万4千円で、6月補正後の全予算総額は102億3,234万4千円となります。

編成しました補正予算の概要でございますが、まず全般といたしまして、エネルギー・食料品等の物価高騰の影響を受けた各分野への支援策として、企業を含めた全世帯の2ヶ月分の水道基本料金の減免、住民税非課税世帯や社会福祉施設等への支援金の給付、更には農家への支援を行います。

次に「第6次五霞町総合計画」の施策体系別に説明させていただきます。

「まちのかたち -グラウンドデザイン-」の分野ですが、町有財産の有効活用策としてこれまで検討を進めて参りました地域優良賃貸住宅整備についての具体的な実施方針の検討、また、町民憩いの場である都市公園の再整備について、民間活力の導入可能性調査を行います。

次に「ひとのくらし -ライフデザイン-」の分野ですが、これまで3歳未満児の保育料については、第1子は全額負担、第2子は半額負担、第3子以降は無償としておりましたが、先ほどの約束の部分で述べさせていだだいたとおり、子育て支援策の第一弾として、3歳未満児は全て無償といたします。また、学校教育においては、部活動の地域移行への検討を進めます。

次に「まちのしくみづくり -ソーシャルデザイン-」の分野ですが、地域課題の解決に向け「地域おこし協力隊」の受け入れ、また、税外収入の確保策の一つとして、企業版ふるさと納税の拡充を図ります。

次に「まちのしごと -行財政運営-」の分野ですが、老朽化の著しい現役場庁舎の建て替えに必要な課題の整理のため基本計画の策定をします。また、スマートフォン等からマイナンバーカードを利用した電子図書館サービスの仕組みを構築すると共に、高齢者を対象にスマートフォン教室等を開催し、住民の利用向上を図ってまいります。

以上、令和5年度の町政に対する所信の一端と施策の大要を述べさせていただきました。

これからの10年間が五霞町にとって正念場です。私は、まちの魅力発信と交流人口を増やすことで、五霞の未来を拓いていく所存です。いままでの知識と経験を活かして、新しいまちづくりのために全力で挑戦してまいりたいと考えております。しかしながらこの実現のためには、そして五霞町をさらに発展させるためには、住民の皆様、各種団体、企業、行政が一体となった協創のまちづくりが不可欠です。

どうか、議員の皆様並びに町民の皆様の、より一層の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げ、令和5年度の施政方針とさせていただきます。

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  • 2023年6月14日
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