茨城県内で、麻しん(はしか)の感染者が増えています。
茨城県内では、3月に古河保健所管内で感染者の報告があり、その後、県南地域を中心に感染者の報告が続いています。令和7年5月8日現在で19人となり、過去10年間で最多となっています。
過去10年間の感染者の推移
年 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
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人 | 1 |
1 |
3 | 17 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 19 |
日本は、世界保健機構(WHO)から国内土着の麻しんウイルスによる感染がない「排除状態」と認定されており、感染は原則、海外からの持ち込み例に限られます。県内の感染者19人のうち、海外渡航歴があったのは2人で、ほかの17人は、国内に持ち込まれたウイルスに何らかの形で感染したとみられます。
麻しんは、感染力が非常に強く、同じ空間にいるだけでも空気感染します。有効な治療法はなく、ワクチン接種が唯一の予防手段となります。麻しん風しん(MR)ワクチンの定期予防接種(第1期:1歳児・第2期:小学校入学前の1年間)を受けていないお子さんは、早めに接種しましょう。
麻しん(はしか)とは
原因:麻しんウイルス
潜伏期間:約10~12日間(最大21日間)
症状:38℃程度の発熱や咳・鼻水といった風邪のような症状が2~3日続き、その後、39℃以上の高熱とともに発疹が現れる
治療:特異的な治療法はなく、対症療法
予防方法:ワクチン接種
感染症法:5類感染症 全数把握疾患(診断した医師は保健所への届け出が必要)