令和5年ハクレンのジャンプ観測日記
7月6日(木)散発的な単発ジャンプ
今シーズンは、最初に一斉産卵という異変が大きく影響しているようで、モジリ※1はあるのですが今だに回復半ばな状況です。
散発的な単発ジャンプに終始しているところを運よく撮影することができました。
※1魚が起こす波紋。また魚が水面付近で身を翻し、背ビレなど体の一部を見せること。
(写真提供:小林一郎氏)


6月23日(金)集団ジャンプ発生
6月4日の突然の一斉産卵以降、撮影できるような集団ジャンプは見
(写真提供:小林一郎氏)


6月4日(日)ハクレン・ジャンプの季節
前日の台風の影響もあり、水位は下段の踊り場あたりでした。
今シーズンは、ジャンプらしいジャンプもなく早朝からいきなり一斉産卵が始まり、一日中、産卵行為が続いていました(30秒でコップ一杯分ぐらいの卵が採取できました)。ただ、今回は小ぶりのハクレンが多く、浮花の大きさが小さめで、上流の利根川と渡良瀬川の合流地点が中心地になっていました。このような珍現象は今までになかったことで、大変驚くとともにハクレンの生態行動の不思議さを感じました。
【動画の提供がありました】※画像をクリックすると五霞町公式YouTubeチャンネルが開きます。
(動画提供:小林一郎氏)
ハクレンとは・・・
ハクレンは、中国大陸原産のコイ科の魚で、体長1メートルを超える大きな魚です。
仲間のコクレンとともに「レンギョ」と称され、日本では利根川、霞ヶ浦水系に多く見られます。
観測できるのは・・・
1年のうちたった1日か、せいぜい数日と言われています。毎年6月から7月にかけて利根川の下流から産卵水域に集合!!数十匹単位の大ジャンプが、1日数回から多いときは数十回見られることもあるそうです。期日も不定で年によっては1カ月以上前後するため、簡単に見ることができません。
川妻付近がハクレンの自然産卵場所になっており、毎年6月から7月にかけて利根川の下流から産卵水域に集まって待機します。かなりの数のハクレンが一個所に集まるため、ダイナミックなハクレンのジャンプが見られます。
※現在、国土交通省による堤防強化工事が実施中のため、観測の際にはご注意していただけますようお願いいたします。