町史編さん事業
町史編さん事業は、平成17年3月30日に「五霞町史編さん委員会設置条例」が制定され、これに基づき、
「五霞町史編さん委員会設置条例施行規則が決定され、事業がスタートしました。
町史編さんにあたっては、専門委員会を設置し、専門委員、調査委員、調査協力員をもって編成されること
になりました。専門委員の選任に当たっては、松本家文書(元栗橋)・小沢家文書(幸主)・藤沼家文書(川妻)
の収集・整理分類に継続的に取り組み、その成果を「五霞の歴史資料」1~9として刊行にあたった吉田、森、
石井、小野崎、佐々木の各先生方の研究の一貫性、継続性を求め選任しました。さらに、近現代を専門とす
る長沼、須田2名の先生方の参加を求め7名体制で開始されました。
五霞町史編さん専門委員【敬称略】
吉田 優(明治大学准教授)
森 朋久(明治大学兼任講師)
石井 修(地方史研究協議会)
小野崎克巳(元茨城県立高校教諭)
長沼秀明(明治大学兼任講師)
須田 努(明治大学准教授)
小野真嗣(明治大学助手)平成22年度より
故佐々木守(学識経験者)
これまでの取組み
町教育委員会では、「五霞村の民俗研究」と称して「元栗橋松本家文書」「栗橋城の歴史と構造」「五霞村の民
俗」「五霞村の石造文化財」を刊行、また、「五霞の歴史ものがたり」を刊行し、町民に親しまれる活動も展開して
きました。
さらに町では、「五霞村九十年の歩み」を刊行し五霞村の生い立ちや先人のたゆまない営みを集録し、五霞町
史の土台づくりとなる事業に取り組んできました。これらの成果を土台にして「五霞町史」五霞の生活史を体系的
に編さんして五霞町史編さん事業の基本とすることとしました。
しかしながら、町史編さん事業開始時の現存する史料・資料の中心は、松本家・小沢家文書であり、人々の生
活に力点をおくには視点にかたよりが生ずる可能性があることから、広く町民から史料・資料の提供を求め、藤沼
家(川妻)、松沼家(小手指)、植竹家(新幸谷)、小笠原家(元栗橋)、松本家(元栗橋)、須釜家(元栗橋)、隆岩寺
(元栗橋)、中村家(幸主)等から貴重な史料・資料の提供を受けることができました。
また、町に残されている公文書のなかにも、極めて貴重な史料・資料が存在していることが、専門員の調査で確
認され、五霞叢書として翻刻・刊行をいたしました。
これらの貴重な史料・資料を調査することで内容の濃い町史編さんが可能となるものと考え、専門委員、調査員、
調査協力員等の協力のもとに、合宿調査を実施し、調査研究を進めた成果を「町史 五霞の生活史 水と五霞」とし
て刊行することができました。
町史編さんにあたり、ご協力をいただきました皆様に、厚くお礼申し上げます。
「五霞の生活史 水と五霞」
「五霞の生活史 水と五霞」の紹介
今回刊行した町史は、次のとおり、旧石器時代から現代までの八章構成になっており、五霞を中心
とした歴史を垣間見ることができます。
第一章 利根川東遷以前の五霞
第二章 徳川幕府成立・変遷と治水対策
第三章 村絵図と五霞
第四章 利根川東遷と五霞
第五章 堤川除普請
第六章 五霞を中心とした川と交通
第七章 近代の五霞と水
第八章 近代・現代の水害と河川利用